オートフィルジャングラーがわかった気になってフィードするためのジャングル講座 基本編

本記事はLoLというゲームの基本をある程度知っていて、しかしジャングラーというポジションは普段やらないので、どうしたら良いかわからない!というオートフィルジャングラーのための、ドがつく基本の考え方を解説している記事です。

LoLそのものをまだよく知らないよ、という人には何がなんだかわからないと思うので、そういう人は別の記事を探しましょう。

そもそもジャングラーは難しい!

LoLにおけるジャングラーというポジションは、試合全体のマクロを決定するポジションであり、プレイヤーにゲームの深い理解を要求するポジションであると言われています。

実際、流動的に変わる優・劣勢を見極めながら大局的に正解である選択を常に選び続け事は至難の業で、「難しいからジャングルはやりたくない」というプレイヤーは多いです。

しかしながら、このジャングラーはあまりにも難しいポジションであるがゆえに、そもそもとして、筆者を含めプレイヤーの9割がまともにこのポジションをプレイできていません。

「難しいからジャングルはやりたくない」というレーナーの君!どうせ誰もよくわかってないから、君も雰囲気でジャングラーをやってみないか?50%で勝てるぞ!

とはいいつつやっぱり基本は教えて欲しい人向けのキホンのキ

やっぱり、何らかの指針が無いと何もわからないという人もいるでしょう。

筆者も、とりあえずやってみろと現場に投げ込まれるよりも、まず座学から入りたい派です。

そんな貴方に、大まかにジャングルとしての考え方のポイントをまとめておきましょう。

1、ジャングルはミニオンの代わりに中立キャンプからリソースを集める

ジャングラーはレーナーと質が異なるポジションだと思われがちですが、基本的な考え方自体は常にMOBAの大鉄則である「マップ上にポップするリソースを最も多く収集し、それを最も効率的に戦闘力に変換した奴が最強」に従っているという点ではレーナーと差はありません。

大きな違いは、リソースの収集先の差で、レーナーが「レーンのミニオン」を主なリソースとするのに対しジャングラーは「中立キャンプ」を主なリソースとする点だけです(敵チャンプやオブジェクトはレーナーとジャングラー共通のリソース)。

このため、ジャングラーの獲得リソース優劣は基本的に「如何に相手よりも多くの中立キャンプを獲得するか」によって決定します。これはレーナーにおけるCS数の優劣に対応するものです。

ジャングラーとして、何をすればいいかわからないという人は、まずは中立キャンプをファームをしましょう。

2、相手よりも多くリソースを集めるにはリソースを相手から奪わなければならない

とはいいつつ、じゃあただ機械的に中立を狩ってれば良いのかというとそうではありません。お互いにただ中立を狩っているだけでは一生相手と差がつけて優位性を獲得することができません。

マップ上にあるリソースが有限である以上、相手よりも多くリソースを集めるためには相手の獲得するリソースを奪う必要があります。

レーンのリソースはレーナー達が奪い合うので、ジャングラーはジャングラーのリソース、つまり、中立キャンプを奪い合うことになります。

序盤の間は外側タワーがガッツリと動ける範囲を規制しているので、相手のジャングルに入るのは基本的にリスクが高い行動となるので、奪い合う中立キャンプは中央を流れる川のスカトルになります。

このスカトルを取ることで、相手よりも多くリソースを集めることができ、優位を築くことができるので、序盤はこのスカトルを相手から奪い取る目的として動いてみましょう。

3、ジャングラーが獲得するリソースは中立キャンプだけではない

じゃあ一生ジャングラーは川で蟹を獲って食っていればいいかというと、当然そうではありません。そんな蟹を食べるだけのゲームは特定の人間しか好みません。

ジャングラーが獲得できるリソースには中立キャンプの他に、「gank による相手プレイヤーのキル」が存在します。

相手プレイヤーをキルすることは、相手を一定時間リソース回収不能にした上でご褒美のリソースをもらえる一石二鳥なリソースです。当然、ジャングラーは中立キャンプをシコシコ狩っているよりも、gank をバンバンと決めてリソースを獲得したほうが圧倒的な優位を築くことができます。

片っ端からレーンを gank し、リソースを獲得して最強のジャングラーになりましょう!

4、うんとこしょ、どっこいしょ、それでも gank は決まらない

前節の言葉を信じてしまった貴方は、片っ端からレーンを gank していき、一切 gank を決めることができず、キャンプのクリアが遅れ、その間せっせとファームしていた相手ジャングルの前になすすべなくソロキルを取られ、mid レーナーに mia ping を炊かれたことでしょう。

中立キャンプと違い、相手プレイヤーのキルは、相手も必死に逃げる都合上、成功率が高い行動とは言えません。失敗すれば当然時間を無駄にしたことになり、リソースの回収でビハインドを背負うことになります。

このビハインドはジャングラーにとって致命的なものです。というのも、ジャングラーは程度の差はあれ、基本的にはお互い同じ速度でキャンプをクリアしていくので、一度ついた差は、相手がミスを犯さない限り巻き返すことができません。それどころか、相手はついた有利を元手によりリソースを強く収集し始めるので、差は開くばかりになります。

こうなってしまうと、ジャングラーとしてはゲームセットとなり、全体チャットで「jg gap」と煽られ枕を濡らすことになるでしょう。

5、jg gap と言われないために、決まる gank だけをする

jg gap と煽られ涙を流した貴方は、もう二度と時間を無駄にしないと心に近い、鋼の心で all mute し、最速でキャンプのクリアを繰り返したことでしょう。

1秒の無駄もなくクリアしご満悦の貴方の前に現れるのはなぜかレーナーを10回キルして育った相手のジャングラー。圧倒的に筋力の前に貴方の繊細なファームによって築かれた有利はちり紙のように吹き飛んでいくでしょう。

結局のところ、ジャングラーの育ちはプロシーンレベルの超高レベル界隈でない限り、gank の成功率で決まります。gank は高いリスクを伴う行為であると同時に、リターンも大きい選択だからです。

二度と jg gap と言われないためにも、gank の成功率を上げることを考えましょう。

gank の成功率を正確かつ瞬時に判断することは非常に難しく、9割のプレイヤーにはできません。しかしながら、すぐにわかる gank が決まりやすい条件というのがいくつかあります。

(1)サモナースペル(フラッシュ)がないレーナーに gank する

多くのチャンピオンは移動スキル等の何らかの自衛スキルを持っていることがほとんどのため、真正面から gank したところで基本的には相手は逃げてしまいます。逃げる相手を捕まえて倒すには、当然相手よりも1手多く移動する必要があります。

その1手移動スキルが多い状況を作ってくれるのが、「相手が一方的にフラッシュを使っている状態」です。この状況においては、自分がフラッシュを使用することで相手よりも1手多く移動し、相手を捕まえることが可能になります。

(2)CCを多く持っているレーナーのところに gank する

そうは言っても、フラッシュは大事な大事なサモナースペルなので、レーナー達はあまり安売りしてくれません。都合よく、フラッシュが無いレーナーが目の前にいるとは限らないのです。

そんな時はどうすればいいのか?フラッシュで逃げられる前にCCで固めて殴り倒せば良いのです。このため、基本的には味方レーナーと自分の持っているスキルでCCを以下にして当てて相手を拘束するかということを常に gank の際に考えましょう。

IQ200の脳内シュミレートの結果、CCチェインが決まると思ったら、on my way ping をレーンに3回打ちましょう。

(3)激しいトレードをしているレーンに gank する

レーナー同士が激しくキャットファイトしトレードを行っている状況も gank のタイミングです。なぜなら、レーナー達は殴り合うためにお互いヘルスやマナ、スキルのクールダウンなどのリソースを吐ききっているからです。

ジャングラーにスポーツマンシップはありません。激しいトレードを行い、互いの健闘をたたえているレーナーを後ろから刺してキルを取りましょう。

6、リソースがある場所に寄ってくるプレイヤーを bait する

「そうはいっても、味方のレーナーはトレードもしないし、相手のフラッシュも落とさないし、ヤスオだよ~」というジャングラーの悲嘆がそろそろ聞こえる頃でしょう。

先程挙げた状況は、そこそこ起きうる状況ではありますが、常に起きてくれる状況ではありません。

しかし、それも当たり前で、基本的には先程の条件は、レーナー側による gank セットアップを前提とするものだからです。刺し身が海を泳いでいないように、勝手に目の前にフラッシュを落としたヤスオが転がってくることは基本的にこの世には無く、レーナー様が丁寧に下ごしらえをして、おいしいヤスオを作ってくれているのです。

ここまでジャングルを勉強してきた貴方もそろそろ、自分でヤスオを料理してもいい頃です。ジャングラー側から戦闘を起こすことを考えてみましょう。

といっても、戦闘は一人で行うことはできません。殴る対象が必要です。多くの場合はレーンにいるレーナーがこの暴力の対象となるわけですが、レーナーはタワーという鉄壁の守りに守られているのでいつでも殴れるわけではありません。どうすれば敵に暴力を振るうことができるのでしょうか?

レーンにおいてはしばしばレーナー達がソロキルを取ったり取られたりしています。タワーという鉄壁の守りに守られたレーナー達がなぜソロキルしたりされたりするかというと、基本的にミニオンのCSというリソースに釣られて安全ラインをうっかり超えてしまうからです。

ジャングラーにおいても同じことが言えます。ジャングラーは常にリソースを求めて彷徨っているので、「中立キャンプ」「エピックモンスター」「ぶっ○せそうなレーナー」というリソースの元へと寄ってきます。

この「リソースがある場所にプレイヤーは寄ってくる」という意識を持つことがジャングラーにおいて非常に大事です。なぜならば、リソースを目の前にぶら下げられた人間は思わず飛びついてうっかり安全ラインを超えてしまうからです。

この、エピックモンスターやキルを取れそうなプレイヤーをぶら下げて、それに釣られて安全ラインを超えたプレイヤーを狩り取るというのが、bait と呼ばれる技術になります。この bait の選択肢を持つことで、gank の選択肢はグッと広がります。

7、ジャングラーの動きは流動的なラウンド制である

先程述べた「リソースがある場所にプレイヤーは寄ってくる」という考え方を発展させることで、実はジャングラーのプレイはラウンド制バトルであるということに気づきます。

端的に言ってしまえば ジャングラーは「マップに湧くリソースを集め、リソース獲得のために集まってくるプレイヤーと戦闘をし、勝利してリソースを獲得する」ことを繰り返すポジションです。

そして、切った張ったの戦闘が起きてしまう程プレイヤーを呼び寄せてしまうリソースというのは、決まった時間に出現する「スカトル」とエピックモンスターである「ドラゴン」「ヘラルド」「バロン」です。

このおいしいリソースを獲得するためにジャングラーは戦いの準備をします。

(1)スカトル争奪戦(ジャングル1周目、試合開始 ~ 05:00)

ゲーム開始から自陣側6キャンプを狩りきって1リコールするまでが第1ラウンドです。このラウンドでは、まずジャングラーは中立キャンプを狩って、自身のレベルを3に上げ(例外的にレベル4まで上げる場合もあります)、スキルキットを揃えることで top 側と bot 側の川に一匹ずつ湧くスカトルを奪い合うための体作りをします。基本的には中立キャンプのクリアは bot から top に向けて行っていくため、スカトル争奪戦は top の川で行うことになります。

余談ですが、このラウンドの間に、使用できるスマイトの数はクールダウンの都合で2回であることは覚えておきましょう。自陣の中立キャンプにすべてスマイトを使用してファームを高速で行うか、スカトルの奪い合いのために1つスマイトを取っておくかはよく考えて予定立ててスマイトを切りましょう(スマイトは気分で使うものではありません)。

(2)ドラゴン争奪戦その1(ジャングル2周目 bot サイド、 05:00 - 07:30)

スカトル争奪戦後、2周目のジャングルクリアへと向かうのが第2ラウンドです。一度リコールして装備を更新しましょう。このラウンドからエピックモンスターを奪いあうため、視界の管理が必須になってきます。必ずコントロールワードと赤トリンケットを持っていきましょう。

多くの場合、bot 側からスタートしているので2回目のキャンプの再出現も bot 側から始まるので bot 側へ行くことになります。 bot 側の2キャンプを消化したあたりで、ジャングラーのレベルはだいたい4か5になっている頃合いです。このタイミングで1つ目の目玉エピックモンスターであるドラゴンが出現します。ドラゴンを獲得し、そのドラゴン獲得アナウンスで相手にマウントを取りましょう。

このタイミングでドラゴンを取りに行く上で、ソロでエピックモンスターを触るのは、絶対の自信がない限りやめましょう。多くの場合、「大将、やってる?」と様子を見に来た相手のレーナーやジャングラーに発見され、貴方は美味しいお通しになります。

(3)ヘラルド争奪戦(ジャングル2周目 top サイド、07:30 - 10:00)

ファーストドラゴン獲得後、2周目の top 側ジャングルクリアへ向かうのが第3ラウンドです。この頃にはだいたいジャングラーのレベルが5か、調子が良いと6になっている頃合いです。

ゲーム開始8分に top 側に2体目のエピックモンスターであるリフトヘラルドが出現します。このリフトヘラルドはタワー破壊に対する非常に強いアドバンテージをもたらしてくれるので、特別な理由がない限りは必ず抑えておきたいオブジェクトです。

ヘラルドに関しても、ドラゴン程命の危機はありませんが、ソロで狩ることにそれなりの時間リスクが伴うモンスターです。狩ること自体はソロでも余裕ですが、相手のレーナーやジャングラーに横槍を入れられるとそこそこかけた時間が丸損になるので、基本的には味方レーナーを用心棒として寄せておく等、安全を確保した上でやるのが理想です。

(4)ドラゴン争奪戦その2(ジャングル3周目 bot サイド、10:00 - 12:30)

以下、再出現するドラゴン等のエピックモンスターの場所に合わせてジャングラーはリコールとキャンプクリアを繰り返します。詳細は繰り返しになるので割愛しますが、基本的な考え方は「エピックモンスターが出現する側のジャングルに必ず居るようにする」ことです。

8、安全は自ら作るもの(レーンのケア)

 ここまで読んだ貴方は、ジャングラーはラウンド制で動いていることを理解し、エピックモンスターを湧き狩りするエピックモンスター殺戮マシーンとなったことでしょう。

最初はそれだけでも結構いい感じに機能するかと思いますが、そろそろ「ドラゴンが湧くタイミングなのに味方の adc が死んでしまいました。相手のジャングラーがドラゴンを触り、相手の bot レーナー二人がそれをガッチリと守っているのでドラゴンにはもう手が出せない!こういう状況って辛いですよね。DJ さんは弱い味方を引いて苦労した経験ってありますか?あればぜひ教えて下さい!(ラジオネーム、盲烈イク太郎さん)」というお便りをラジオに投稿する頃です。

ジャングラーにとってこういう状況はあるあるネタとして通じる程度にはよくある事で、レーナーの優劣は常にジャングラーの悩みのタネです。

しかし、ここで考えてみてほしいのは、本当にそれはレーナーだけの責任でしょうか?もしかして、レーナーがキルされたのは、相手のジャングラーに gank されたからだったりしませんか?

この場合、レーナーのデスは本人だけの責任ではなく、味方のケアをしなかったジャングラーの責任も発生します。

なぜ?と思う人もいるかも知れません。ここで少し話を変えたいと思います。

前節でジャングラーは流動的なラウンド制であると言いました。実際、今、ドラゴンやヘラルドを取る時間帯であるためにその近辺にジャングラー達が寄ってきているわけです。

さて、では、「敵も味方もジャングラーがエピックモンスター近くに居る」という状況で、最も確実にエピックモンスターを獲得する方法は何でしょうか?

答えは簡単で、相手をキルして、人数差の有利を用いてモンスター周りをゾーニングしてしまうことです。このゾーニングのために必要なのが、レーンへの gank によるレーナーのキルです。

つまり、何が言いたいかというと、各ラウンドで取りたいリソースを最も安全に獲得するには、「近くのレーナーを gank によってキルする」ことなのです。

話をジャングラーの責任の話に戻しましょう。

取りたいリソースを最も安全に獲得するには、「近くのレーナーを gank によってキルする」ことだとわかりました。だとすると、当然、相手も同じ思考に至っているはずで、レーナーへの gank を計画している可能性が非常に高いのです。

では、そのような状況で相手よりも有利にことを運ぶにはどうするかというと、「相手よりも先手を打って gank することで相手ジャングラーが介入する余地を潰す」か「相手の gank を想定してカウンターを決めるために待機する」の2択を選ぶことになります。これが、「ジャングラーがレーンをケアする」という行為です。

この「レーンをケアする」という意識がジャングラーにとって非常に重要な嗅覚であり、ドラゴンが枠く時間に悠長に bot 側ジャングルの中立を呑気に食べて本来自分がケアすべきレーンをネグレクトした盲烈イク太郎君は、その結果生まれたレーンの不利が回り回って自分に降り掛かっているだけだった訳です。

オブジェクトを安全に獲得したいならば、まずは相手のジャングラーがどこへどういったアクションを起こすかをケアして、安全にリソースを獲得できる環境を整えましょう。ジャングラーは安全をレーナーからもらうのではなく、自らも作る事が必要です。

ジャングラー道は長く険しい

いかがでしたか?

今回はジャングラーとしての最適なプレイ方法について調べてみました。

最適な方法はわかりませんでしたが、9割のプレイヤーがわかっていないので、ジャングルはわかっていなくても大丈夫ではないかと思われます!

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というのは冗談としても、ここで紹介した考え方はあくまで基本のお話に過ぎません。

まだここで説明していない細かいけれど重要なトピック(視界管理など)はたくさんありますし、この考え方のあえて逆を狙うといった様々な応用編も当然たくさんあります。

ただ、今回伝えたかったことは「ジャングラーの行動は基本的にラウンド制であることを理解すれば、相手の行動を読んでカウンターしやすくなるよ」ということです。

この考え方を頭の片隅にでも留めておいて、ふとした時に思い出してカウンター gank していただけると幸いです。